目で見て改善、認知症のコミュニケーション

認知症の方とのコミュニケーションが難しいと感じる人は、介護の現場で働く職員の中にもおられることでしょう。

長年、認知症の方と関わらせていただいて、

耳から聞いた言葉の理解だけが特に難しい認知症の方がおられるということに気がつきました。

そのような方に、書かれた文字を使って対話を試みると、コミュニケーションがスムーズにできることがあります。

時間の流れや生活行為については大まかに理解ができているのに、介助者の話す言葉が理解できなかったり、言いたい言葉が出てこない。

そのような方は、生活能力が残っているにもかかわらず、全ての能力が失われているように思われ、対応されることがあります。

結果、分かってもらえない苛立ちと、伝えられない苛立ちが募り、介助する人に対して攻撃的になってしまったり、

また、苛立ちの時期を通り過ぎて、人とのコミュニケーションを諦めてうつ状態になってしまっている。そのようなことがあるのです。

記憶力の低下を中核症状、このような攻撃性やうつ状態を周辺症状といいますが、周辺症状を最小限に抑える工夫を、プロの援助者は考えます。

私が介護の仕事で使っているファイルですが、元々は高度の難聴の方のために作った物でした。しかし、話し言葉の理解が難しい認知症の方や、発語が難しい認知症の方に使ってみたところ、書かれた文字だけは読めるという方が意外に多く存在することが分かったのです。

分かってもらえない苛立ちを抱えていた方の、文字によってコミュニケーションができたときの表情や態度の変化に驚かされます。現役時代のはつらつとした様子が垣間見られて、とてもうれしくなります。

何も分からない認知症の方と思って接するよりは、

理解できることがある、

豊かな人間性を持っておられる

と分かって接する方が、

介助する人の心が守られますし、

手間もぐっと減ります

この例は小さなことです。もちろん、文字の理解が難しい認知症の方も多くいらっしゃいますし、絵や写真、ジェスチャーといったイメージの方が伝わりやすいとういう方もいらっしゃいます。

相手の方のことをよく知りたいと思う情熱があれば、コミュニケーションは必ず改善するのではないでしょうか。

今回は、認知症の方とのコミュニケーションの引き出しを増やしていただけたらと思って書いてみました。

これは、カウンセリングにも当てはまりますよね。

相手の方をよく知りたいという情熱に支えられて、日々努力です。

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